皆さんは、金華鯖(きんかさば)というブランド名を持つ「幻の鯖」をご存知でしょうか?
金華鯖は、鯖の最高峰ともいえる大変希少なブランド鯖です。今回は「そもそも金華鯖とは?」といったことから「金華鯖の旬の時期」「普通の鯖との違い」などをご紹介していきます。
2~3分程度で読めますので、サクッとご確認いただき、新しく豆知識を増やしてみてくださいね。
金華鯖(きんかさば)とは
金華鯖は、宮城県石巻市にある金華山沖で漁獲され、石巻港に水揚げされる「大型のマサバ」のことです。
石巻港に水揚げされた鯖の中から「金華ものブランド化事業推進委員会」が定めた厳格な基準をクリアした鯖にだけ「金華鯖」というブランド鯖の称号が与えられるのです。
金華鯖に認定される割合は、石巻港で水揚げされる鯖全体の1割以下と言われています。
「金華ものブランド化事業推進委員会」が定める、金華鯖の基準は下記の通りです。
- 鯖の品質(高鮮度で脂のり抜群のマサバ)
- 鯖の漁法(定置網、一本釣り、巻き網)
- 鯖の重量(おおよそ500g以上の大型)
- 鯖の脂質(15%以上)
※金華鯖の基準を詳しく知りたい方は、下記URLからご確認ください。
▼石巻魚市場公式HP
http://www.isiuo.co.jp/Top/kinka/
金華鯖には、一般の方が市場で見ても一目で見分けられるように、平成22年11月から認証シールやシリアルナンバーが付与されるようになりました。
金華鯖の由来・発祥
金華鯖の産地である宮城県石巻市の金華山沖は、黒潮と親潮が混ざり合う良質な漁場とされています。
鯖は餌となるプランクトンを求めて回遊する魚ですが、金華山沖は餌が豊富なため回遊する必要がありません。その場で栄養を蓄え続けるので、脂がたっぷりと乗った鯖が育ちます。
元々は回遊せずに金華山沖に根付くため「根付きの鯖」と呼ばれていました。そこから地域ブランド化事業が設けられ、金華鯖のブランド名で呼ばれるようになりました。
今では、厳しい基準をクリアして出荷される金華鯖は、”水産都市”石巻を代表する名産品となっています。
金華鯖の値段
金華鯖は、その希少性や人気から、一般的な鯖よりも高額で取り引きされています。
高い時では1キロ2〜3万円にも上り「幻の鯖」と呼ばれるほどです。特に近年では大型の鯖の漁獲量が減っており、希少価値が益々高くなってきています。
金華鯖の旬の時期
金華鯖の旬は9月から1月頃までです。
産卵期(3〜8月)を終えた9月以降から餌をたくさん食べ始め、脂乗りが良くなります。また、冬は水温が低くなるので身が引き締まり、風味もより豊かになります。
旬の時期の石巻市は、金華鯖を求めて訪れるたくさんの観光客で賑わいます。
金華鯖の味
旬の時期の金華鯖には、たくさんの脂が乗っています。
しかしさっぱりとした脂なのでしつこくなく、とても食べやすいのが特徴です。金華鯖は、普通のマサバと比べて脂の甘みが強く、特に大型のものは身も厚く引き締まり、濃厚な旨味を持ちます。
金華鯖とマサバの違い
鯖は大きく分けて下記のように3種類ありますが、金華鯖は「マサバ」に当たります。
<代表的な鯖の種類>
- マサバ
- ゴマサバ
- 大西洋サバ
「金華鯖」と「普通のマサバ」の違いは以下の通りです。
金華鯖の特徴:大きさが違う
金華鯖は、通常のマサバよりもサイズが大きいのが特徴的です。
おおよそ500g以上が基準です。
中には1kgを超えるサイズが出回ることもあります。
金華鯖の特徴:良質な脂
金華鯖の脂肪率の目安は15%以上に定められています。
上物の場合は25%以上とも言われています。(通常の鯖の脂肪率は12%程度)
金華鯖の脂で、かけた醤油を弾いてしまうほどです。良質な脂は、旨味が強い上に後味はスッキリしており、たくさんのDHAやEPAといった栄養素を含んでいます。
青魚特有の臭みは全くなく、旨味だけが口に残ることが、金華鯖が人気の秘密です。
まとめ
以上、味も大きさも最高峰のブランド鯖、金華鯖についてのご紹介でした。
朝日屋では、金華鯖の産地を含む三陸漁場(世界三大漁場)の鯖を中心に、その時々に獲れる最高品質の鯖を取り扱っております。
鯖本来の旨みを前面に引き出せるよう、調理にも工夫を加えているので、是非一度ご賞味くださいませ。
本記事は以上となります。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。